W不倫の終わり
W不倫中の彼と、たまーに「W不倫の別れ」について話すことがある。
私たちのように、理由はどうであれ、既婚者同士でお付き合いしている人の結末ってどこなんだろうと。
私たちはとても珍しいW不倫なのかもと最近思っている。
私はもともと人生のセカンドパートナーを探すために出会い系に登録した。
出会い系でいろんな男性と会ってみて、自分は「セックスレスだからパートナーが欲しい」という単純な想いじゃないことが明確になった。
やっぱり、初めから漠然と思っていたけど、生きるためにお互いを支え合えるようなセカンドパートナーが欲しかった。そう思って、出会い系でブレずに探したら今の彼に出会えた。
だから、私は彼との関係は「これからずっと」だと思ってる。
終わるのは死ぬとき。共に生きる相手が欲しかったのだから、そうでしょ。本当は夫婦がソレなんだけど、ダメだったから。。
彼も同じだと言ってくれている。
でも、わたしたちのようなW不倫のあり方が普通だとは思わない。
いろんな関係があるし、終わりがあるんだろうな、と思う。
最近それが気になっていて。彼にもどうなんだろう、と話していて。
そしたら彼が頭の中で考えていたことをパッとまとめてメッセージで送ってくれたから、載せようと思う。
一度でも愛情を持って交し合った相手なら、ずっと記憶に残り続けるし、既婚者の私たちにとっては、それも意味があることなんだなって思う。
W不倫の記憶
「人は二度死ぬ」。
一度目は、肉体的な死。そして、二度目は忘却による死。すべての人が、その人の存在を忘れてしまった時、人は死ぬのだと。有名な言葉。
一度目の死は、誰もが絶対に避けることはできない。
でも、その前に、既に忘却による二度目の死が訪れている時がある。
それは、その存在を忘れ去られた時。
出会ったこと自体を思い出せないような存在は、既に二度目の死を先に迎えていることになる。
狂おしいほどに相手を好きになった時、その人が一度目の死を迎えるまで、記憶の中に刻まれ生き続ける。
思い焦がれる、相手もそのような想いを持ってくれる。
まるでお互いの重力で引き合う様な経験をすることは、人生の中でとても貴い経験なのではないだろうか。
失った時に、心に穴が開く様な喪失感を感じることもあるかもしれない。
しかしそれは、記憶の中に刻まれ、消えることなく記憶の中で生き続けている。
記憶の中で、写真のようにその人が浮かぶことはないだろうか。その時、心が落ち着いて温かく感じた経験はないだろうか。
受け取った贈り物に触れた時、似たような感覚を感じた経験はないだろうか。
想いを込めた贈り物には、あなたが幸せを感じ、あなたの笑顔を見たいという想いが詰まっている。
そして、贈り物を送った人の記憶にも、受け取った時の嬉しそうな表情が、写真のように残る。
その贈り物はあなたを守り、あなたが触れた時に、心温まるように見守る。
同じ想いを抱いた人と出会えたのなら、たとえ終わりが来ても、別れが訪れたとしても、あなたはその人の記憶中で生き続けている。永遠の存在として。
W不倫を選ぶなら
彼と何度かお別れを考えたことがあった。
その時思ったのは、わたしには戻る場所があるというW不倫ならではの非常にズルい保険と、それが社会的には正しさであるという事実だった。
彼と心も体も通わせた幸せな記憶を糧に、彼と別れても、これからの人生頑張れるんじゃないかな、と本気で思った。
夫婦に愛はないのに、結婚しているからだれかと想い合うことを封印してしまうと、やっぱり人間おかしくなる。
母親からの愛もそうだけど、自分が愛されるべき人間だと思えると、人生変わってくるのだと思う。
大人になっても、結婚しても、それは同じ。
結婚は、一生愛し続けることを誓う契約。それが放棄されたのに、簡単に契約破棄はできない現状。
心がおかしくなっちゃうよね。結婚しているからには、配偶者以外の愛を求めちゃいけないんて。
なんかさ、そういう意味でも既婚者同士の婚外恋愛って、必要なんじゃないかなぁと思う。
だから思う。セフレになんかなっちゃいけないって。
せっかく不倫を侵すなら、愛情をもってきちんと心通わせられる相手とつながるべき。
大切に想ってくれる人とつながるべき。
女性も男性も、相手を大切にできないなら、不倫はするべきじゃないと思う。マイナスしか残らないから。
既婚だし、人生も後半なんだから、彼が言うように、記憶として糧になるような時間を作り上げられるパートナーと出会えることが一番だと思う。
コメント