私達夫婦も最強のカップルだと思ってた
ちょっと前にドラマチックな話がバズっていたから、この方のnote、目にした人多いんじゃないかな。
この方のnoteを読んでいたら、なんだか胸が苦しくなってしまった。
当時の私たち夫婦を思い出したから。
自分もそうだったな。
例えセックスレスでも、音楽の価値観が合う人が一番分かり合える!そう信じていたっけな。
たまーにあるセックスが、朝勃ちついでであろうが、下だけ脱がされてするセックスであろうが、
音楽で繋がれる私たちは最強のカップルだと思ってた。
もしかしたら、子どもがいなければ、どうにかごまかせていたのかな。
いや、でもきっと違うよね。
大好きだった音楽は、消してしまいたい過去に
だんなさんと付き合っている頃は、ちょっと天然で単純で空気の読めないところのある人だったけど、そんなマイナス面は私がフォローすればいいことで、
そんなことより、音楽の価値観が合うことが相性の良さを表していると思っていた。
音楽は全ての価値観に繋がる。音楽こそがものさし。
そう信じて、疑うことがなかった私は、だんなさんを最高のパートナーだと感じていたし、結婚もした。
でも、当時から悩んでいたセックスレスが全てを変えてしまった。
夫婦を繋ぐものは音楽ではなかった。
夫婦に不可欠なものは「セックス」だった。
私にとって「セックス」は音楽よりも重要だったということを、20年セックスレスに苦しんでやっと認めている感じです…。
私たち夫婦が唯一共有できたこと、それが「音楽」だったのかもしれない。
それ以外は、私ががんばってすり合わせてきた夫婦生活だったように思う。
お互いの価値観をすり合わせ、気持ちを理解し合わないとうまくいかない「子育て」という究極の共同作業もうまくこなせなかった。
今となっては、だんなさんのアスペルガー気質も十分関係していると思うけど、当時は子育ての大変さが伝わらず、ひとりぼっちで辛かった。
そのうち、だんなさんを頼ることもなくなった。ひとりで頑張ればいいと思うようになった。夫婦として信頼することもなくなっていった。
10年もの完全セックスレス期間、私はだんなさんとの共通の趣味である「音楽」をシャットアウトしていた。聴きたい気持ちになんて、全然ならなかった。
昔一緒に聴いていた音楽が流れると、夫婦で意気投合していた頃を思い出して、しらけて物凄くムカついた。なぜだか涙が出てしまうの。
あの頃一緒に聞いていた音楽は、ものすごく私の心をかき乱す。
それは今でも変わらない。
穏やかに過ごす今でさえ、あの頃熱狂的に好きだった某UKバンドの音楽だけは聴く気にならない。会話にも出さない。音楽好きな息子にも教えない。
二人で何度もあのバンドのライブに行った。
感動的なライブに号泣したこともあった。note書いた方と同じように、同じ空間を一緒に味わえたことが幸せだったし、絆を感じたもんだ。
でも、20年経ち、その思い出は私にとって、消してしまいたい過去となった。
趣味、感性、価値観…結婚相手に求めるもの
同じ音楽を愛していても、入り口が違うことはわかっていた。だんなさんは楽器で、私は感情だったから。そこがズレだったのかな。
趣味や感性が似ている方が生活しやすいのはそうだと思う。価値観に繋がることもわかる。
生い立ちやDNAで身に付いた価値観や感性は、努力で得られるものじゃないから、同じような人に出会えると奇跡のように感じる。
だけど、そればかりを信じていると、本当に夫婦として大切なことがわからなくなってしまう。
夫婦になって一緒に生活していると、異なる価値観をすり合わせる努力の方が大切になってくるんだよね。
それが「セックス」は難しくて。
私なんか、あんなに音楽という共通の趣味を重要視して結婚したのに、結局は「セックスに対する価値観」が決定的にだんなさんと違っていたから、社会的に許されないW不倫に進んでしまっている。
性欲って偉大だよ。三大欲求の一つと言うけど、満たされないと人生狂ってしまうくらい強い欲求なんだよ。
趣味や感性もセックスに対する価値観も同じ人と出会えたら最高だと思うけど、なかなか難しい。
特にセックスに関しては、妥協する人が多い気がする。
だけど、結婚相手に一番求めなきゃいけなかったのは「セックスに対する価値観が同じであること」だったのかなと、セックスレスに20年苦しんで思います。。
セックスは夫婦でしかしちゃいけないことだからね。
むずかしいね、結婚相手に求めるものって。
結婚したら「セックス」は夫婦でしか許されない
趣味が合う人は、結婚してからでも探せるけど、セックスに関してはそうはいかない。
音楽の価値観は、夫婦で共有できなくても、他に理解してくれる相手を探すことは許される。
SNSが発達している今なら、同じような感性の持ち主と出会うことはそう難しくないように思う。
夫婦以外でライブに行ったっていい。
夫婦以外でライブの後に、余韻を味わうために飲みに行ったって許される。
夫婦以外で音楽について熱く語り合って、意気投合したり、一緒にうっとりすることだって許される。
だけど、セックスは夫婦以外の相手とはしちゃいけない決まりがある。
社会も絶対許さない体勢で見張ってる。
若くて熱い頃は、そこまで考えていなかったな。
当時からセックスレスで悩んでいたのに、セックスに対する価値観の相違を甘く考えていた。
たぶん「音楽の価値観」を共有できなくても、夫婦生活で悩むことはなかったと思う。
私は自分で言うのもなんだけど、すり合わせる努力ができる妻だったから、もしだんなさんの趣味が自分と違っていても理解しようと努めたと思うし、新しいことに一緒にチャレンジしようと誘っていたかもしれないし。
でも、セックスだけは、私がどんなにすり合わせる努力をしても限界だった。
すり合わせてないか。私は我慢を強いられていたんだ。
セックスレスは、夫婦関係を悪化させたし、私の人生を真っ暗にした。
生きてる意味がわからなくなるほどだった。
セックスに対する価値観のズレ
結局、今、私は社会的に認められていないW不倫を選択し、パートナーである彼とセックスある穏やかな関係を築いている。
身も心もとても穏やかで、幸せ。
セックスレスで絶望していた頃と全然違って、生きることに前向きな自分がいる。
セックスに対する価値観が異なると、夫婦はいずれ不幸になる。
どちらかが我慢を強いられ、夫婦関係を成り立たせなければならない。無理なら離婚する人もいるだろう。
我慢を強いられることがどんなに苦しいかは、経験した人にしかわからない。
趣味よりもセックスの価値観をもっと重要視すればよかった。
セックスは、夫婦でしかできないこと。これは結婚するなら心しておいた方がいい。
そして、セックスレスの人生は、想像以上に辛いもんだよ。
あの頃の私に教えてあげたい。
それでこの方のnoteを読んで、結婚した当時のことを思い出し、切なくなってしまったの。
余計なお世話だけど、どうかこのご夫婦の片方が、セックスのことで悩んでいませんように。(本当に余計なお世話!笑)
音楽の感性が同じ相手とドラマッチックに出会って結婚したのだから、セックスでこじらせていないといいな、と、つい自分と照らし合わせて考えてしまいました。。
(経験上、バンドマンは性欲が弱い気がしているので…。すみません、勝手な私の思い込みです。。)
なんだか私は胸が痛んでしまうのでした。
ほら。
休日の今日も、いつもと変わらず、ひとり閉じこもった部屋から、ギターの音色が聞こえてきます…。
だんなさんにとって、至福の時間なんでしょうね。
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