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「いい旦那さん」ってなんだ?私を苦しめてきた「いい旦那さん」

夫婦・家族とは

私の夫は「いい旦那さん」です

「いい旦那さんで羨ましい!」とよく言われる。

私の夫を知っているママ友や、昔からの友人達も、私の夫を断トツで「いい旦那さん」だという。

性格は穏やか。人の悪口を言わない。かなり天然。

稼ぎも悪くない。仕事も安定してる。

子どもの面倒も嫌がらずにしてくれる。遊ぶのも上手。

進んで家事もしてくれる。きれい好き。

親を大切にしている。

ルックスも普通。若く見える。(ファッションセンスに関してはノーコメント。これは羨ましがられない 笑)

コミュ力もまぁまぁあるので、人付き合いもできる。誰に会わせてもそれなりに対応できる。

とっても「いい旦那さん」。

こうやって書き並べていくとわかる通り、私の夫は非の打ちどころのない「いい旦那さん」なんだ。

「いい旦那さん」でしょ?

私を苦しめ続けてきた「いい旦那さん」

わかってる。夫が世間一般的に言う「いい旦那さん」だということ。

何の気なしに、「朝食はだんなさんが作ってくれた」など「いい旦那さん」認定される出来事を私が話すと、みんな一斉に言う。

「いい旦那さん!うらやましい!!」

そして、自分の夫がどんなにダメ夫か、グチり大会が始まったりするわけだ。

私はみんなの夫の愚痴を、黙ってウンウン聞く。

夫が家事を全然してくれない・・・そっかぁ、それはとても大変だな。それに比べて私の夫はこんなこともあんなこともしてくれている。なんてありがたいんだろう。感謝だな。私は幸せ者だな。

そんな風にいつも思って聞いていた。

みんなの夫の愚痴を聞けば聞くほど、私の夫はなんて「いい旦那さん」だろう、と思って、胸に刻んだ。本当に感謝だな。だんなさんへの感謝の気持ちを忘れてはいけないな、と。

「いい旦那さん」を持つ私には、愚痴なんて言う権利はなかった。

「いい旦那さん」認定される出来事が多いから、何を言っても「は?」と思われるのはわかってる。

なんでそんなに「いい旦那さん」に助けてもらって生きているのに、文句があるの?

どんだけ贅沢でわがままなの?

周りにそういう奴がいたら、私も間違いなくそう思うと思う。

だから、夫への不満は、ずっとずっと心に閉じ込めてきた。気にしないようにしてきた。

些細なことだもの。セックスレスとか、休みの日は趣味の活動でいないとか、話をしていても反応が薄いとか…。私が我慢すればいいだけのこと。

だって夫は誰よりも「いい旦那さん」なんだから、そんなこと不満に思っちゃいけない。感謝しなきゃ。

そんなこと不満に思うなんて、なんて自分は器の小さい人間なんだ!

そう自分を戒めてきた。

「いい旦那さん」認定のエピソードを山ほど持ち、一切夫への不満を口にしない私。

そりゃあ、周りからは絵に描いたような幸せな家族に見えただろう。

周りから羨ましがられる度に、私は心が張り裂けそうだった。今でも涙が溢れてくる。

とにかくこんなに「いい旦那さん」である夫に対し、不満を抱いてしまう自分が嫌いだった。

なんて私の心は汚いのだろう。

なんて私は人間として器の小さい奴なんだろう。

最低な人間と結婚して家族を作ってしまっただんなさん。私と結婚したばかりに、こんなことになってしまって。ごめんなさい。

私は小さくて汚い最低な人間。

私なんか、消えてしまった方が、家族にとってプラスなのでは?

「いい旦那さん」と同様、しょっちゅう来てくれる「いい義理の父母」もいるし、子どもたちも義理の父母とだんなさんに育ててもらった方が、私みたいな汚い心の持ち主の母親よりも、良い子たちに育つのではないだろうか。

本気でそう思っていた。

明日になったら、私なんか消えていたらいいのに。

とにかく消えてなくなってしまいたかった。

あの頃の気持ちを思い出すと、本当に涙が止まらなくなる。今はこんなに幸せでもね 笑。

今もあの頃の気持ちをありありと思い出せるから、鬱のせいばかりではないと思う。

過去のことではあるけれど、今の私と繋がる自分自身に起きていた感情に違いないんだな…と改めて思う。

「いい旦那さん」は「いいパートナー」なのだろうか

夫は私に関心がない

心療内科に通ったり、コーチングを学んだり、私は必死に自分自身を立て直した。

私の精神不安定のせいで、まだ幼い子どもたちの心身に悪影響が出始めていたことが、私を奮起させた。

子どもたちを守るためには、私が変わらないと。その一心だった。

夫は、そんな私を全く意に介さなかった。

悲しかったよ。

その代わり、子育てに疲れていると察したのか、サプライズで高価なアクセサリーやエステ券をプレゼントしてくれ、労ってくれた。義父母の子守も私が休めるためにと手配してくれたりね…苦笑。

私はますます苦しくて。。

こんないい旦那さんなのに、どうして私は夫のすることが全て気に食わないのだろう?本当に最低な妻だ。こんな私と結婚してしまっただんなさんはかわいそうだ。ごめんなさい…。

潰れそうだった。

心療内科に定期的に通い、薬を飲む私に、夫は不思議顔だった。でも、まぁいいか、という風だった。
私が子どもに対してイライラしているときには、「ちゃんとお薬飲んでる?お薬いただいてみたら?」と言ってきたり。

そっとしておいた方がいい、というだんなさんなりの思いやりだったのかもしれない。

何も聞かれなかったし、わたしも伝えることをしなかった。

コーチングの講座内容にも、まったく興味を示さず、昼間に何か習い事やってんなーくらいに思っている感じだった。

いつもと変わらない毎日を送ることが夫にとっては最重要なのだと思う。

今でもそう。子どもたちがどんなに楽しく今日の出来事を話していても、21時過ぎれば寝るためにリビングを出ていく。生活のペースを崩すことは絶対しない。

平日は家族のために働き、休日は孫と遊んで喜ぶ自分の両親を眺めて満足する。夫の人生は、それが幸せなんだと思う。

否定しないよ。でも、夫の人生に、私は必要ないのだとずっと感じてきた。

私が夫に求めていたこと

私は、助け合って生きていく相手が欲しかった。

共に支え合って生きている実感が欲しかった。それを結婚相手に求めてはいけなかったのだろうか。

いちいち熱く意見を交わして、ぶつかり合いながらも歩み寄って成長し続ける夫婦になりたかった。

なんでも言い合える、けど、信頼が根底にあるから、絶対に離れることはない、離れられない世界で唯一のパートナーシップを夫に求めていたんだと思う。

私は夫に必要とされたかった。

でも、不思議なことに、結婚という契約をしたら、急速に求め合う関係は薄れた。

夫婦になったから、簡単には離れられないし、安心してしまったのかな。

安定した収入があることや、家事や育児を進んでやってくれることも重要だけど、それよりも、夫婦の基礎として、私は夫に必要とされる実感が欲しかった。

頼って欲しかった。でも、むしろ逆だった。

夫はなんでも自分ひとりで解決できる。相談なんて私にしない。家事もできる。子どもの扱いも上手。出番をうずうず待っている義父母もいるし、精神不安定な私なんかいない方が平和に暮らせそう。

さらにセックスレス。だからセックスレス、か。それさえも求めてもらえなった。

私のいる意味ってなんだろう?そう思うことばかりだった。

私は「君が消えてなくなったら困るよ!」と言ってくれる人と、一緒に人生を歩みたかった。

自分を見失わないように

世間一般の「いい旦那さん」像に惑わせれ、私は自分自身見失っていた。

世間一般の言う「いい旦那さん」を夫に持っていても、唯一の妻である私にしかわからない不満はいっぱいあった。

周りが何と言おうと、私たち夫婦の当事者は私と夫。

世間の標準と比べる必要なんて、全然なかったんだ。

自分の気持ちをもっと大切にするべきだったと思う。

「いい旦那さん」かどうかは私が感じること。判断すること。

他人が「いい旦那さん」だと言おうとも、私にとって、夫は「いいパートナー」ではない。

自分を責めるのはやめようと思った。

人から何を言われようと、これは私の気持ち。私が下した結論。

私が欲しかった言葉「だからすごく悩んだんだよね」

今となっては建前のようになっている「セックスレス」という悩みを発端に、私は出会い系サイトで、人生後半のパートナーとなってくれるような人を求めた。

笑っちゃうけど、すっごく調べて悩んで考え抜いた結果が出会い系を利用することだった。

わたしはひとりでは生きられない。共に支え合って誰かと生きていきたい思いが強い。

いろいろあったけど、最終的に今の彼と出会うことができた。

今の彼とは、感性が合う。

いろんな話を聞いてくれる。私の中の醜い部分も全て受け入れてくれる。

信頼してる。私の一番の理解者だと思ってる。

彼も私を必要としてくれる。分かりやすく、明らかに必要としてくれる。心も。体も。

夫に対する悪口も彼には言ってしまう。他の誰にも伝えたことのない、低レベルな文句も。

例えば、日曜朝から掃除機をかけてくれる旦那さんに対して、『朝っぱらから近所迷惑!』と彼に不満のメッセージを送る。

掃除機かけてくれる「いい旦那さん」なのにね。こんなこと思うなんて、本当に私はひどい妻だ。

その後私は角が立たないよう言葉を選んで、夫にアドバイスする。「今日はお休みだし、隣のおうちは子どものいない夫婦だし、もしかしたら、この時間、掃除機の音、ちょっと迷惑だったかもしれないね」

彼が私と夫との間の緩衝材になってくれているのは間違いない。

私は夫に気持ちを伝える努力をするようになったし、かなり優しくなったと思う。

夫はどう感じているのかわからない。何も変わらないから。

彼はいつも私の感情的な夫への文句を、冷静に分析して返してくれる。まるでカウンセラーのよう。

私は自分自身で気付けていなかった気持ちを、彼の冷静なフィードバックで客観的に理解し、消化することができるようになった。

彼は分かってくれている。

世間一般が言う「いい旦那さん」を持っているのに、感情が交わらない旦那さんとの間に葛藤を抱えて私がずっと悩んできたことを。

「いい旦那さん」と言われれば言われるほど、私が苦しんできたことを。

彼は言ってくれた。「だからすごく悩んだんだよね」と。

私の夫が「いい旦那さん」であることを否定せず、私の抱えてきた苦悩を理解してくれているこの一言を、私はずっと欲しかったんだと思う。

誰のものでもない、私の人生だから

私は彼を生きるパートナーに選んだ。そう思って接してる。

夫には、いずれ一人で暮らそうと思っている、と伝えてある。

理由も尋ねず、夫は「自分の部屋が欲しいんだね」と解釈した。夫は勝手に一部屋を占領しているから、後ろめたかったのかもね。

特に私に興味がないから、妻が一人で暮らしたいということに、疑問を感じないようだ…。

子どもたちはしっかりと責任を持って育てる。子どもたちが自立したら、いろいろ整理していく。

これは私の人生。

しっかり自分の足で立てるように、今は地固めの時期だと思ってる。

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